「切断された根系直径と発根量の関係 および太根切断箇所の処置方法に関する研究」の経過報告(1)
一般社団法人 街路樹診断協会 技術委員会において、海外の根系保護範囲(CRZ:Critical Root Zone)や樹木保護範囲(TPZ:Tree Protection Zone)の事例を踏まえつつ、日本国内の現状に対して現実的な根系の保護方法や、根を切断する場合の処置方法を検討するため、2021年2月24日に「切断された根系直径と発根量の関係 および太根切断箇所の処置方法に関する研究」を開始しました。
試験開始より11ヶ月経過した2022年1月25日に掘り上げ調査を実施し、調査研究が次の段階に入りましたことをご報告いたします。
開始時の記事はこちらよりご覧いただけます。
太根切断箇所の処置方法試験として2021年2月24日に試験区を設定した樹木に対して2022年1月25日に掘り上げ調査を行いました。
試験区は圃場に植えられているシラカシ、ケヤキ、クスノキを対象に太根切断面に、チオファネートメチル系の塗布剤、シリコーン系シーリング剤、アスファルト乳剤、浴室タイル補修などに用いられるエポキシ系パテの水中ボンドを塗布し、通常の水極め・埋戻しをしています。
11ヶ月を経過した今回の調査では、処置方法により発根量が明らかに異なることを確認しました。
詳細については、現在解析中で今年の樹木医学会などに発表したいと考えています。
また、本試験から得られたデータを基に追加の実験や追跡調査を計画しています。